書誌事項
- タイトル別名
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- Effect of Heating on COHb% of the Blood
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抄録
焼死体の血液は高度の熱変性を受け, 剖検時に測定されたCOHb%が, 死亡時と異なっていると考えられる. そこで, 我々はこの点を明らかにするため, in vitroにおける加温実験のみでなく, 実際の火災を想定し, 高温でCO中毒モルモット死体加熱実験を試みた. 加熱効果を温度と時間の積と考えるなら, 積が5000以下で血液が流動性の場合, COの解離は20%くらいであり, 積が10000以上で血液が熱凝固を呈している場合, COの解離は50%前後であった. この結果をそのまま焼死体の死因判定に応用することはむずかしいが, 焼損の程度・血液の粘稠性も考え合わせれば, 剖検時のCOHb%から逆に死亡当時のCOHb%を予測でき, 法医診断学上有用であると考えられる.
収録刊行物
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- Journal of UOEH
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Journal of UOEH 5 (2), 265-270, 1983
学校法人 産業医科大学
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キーワード
詳細情報
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- CRID
- 1390001205086690688
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- NII論文ID
- 110001261619
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- ISSN
- 21872864
- 0387821X
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可