肝原発腺扁平上皮癌の1切除例.

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  • A Case Report of the Adenosquamous Carcinoma of the Liver

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抄録

肝原発腺扁平上皮癌の1例を経験した. 症例は48歳の女性で, 心窩部痛と背部痛を主訴に来院し, 諸検査により肝内胆管癌と診断され, 当科に入院した. バイオポンプ使用下に, 拡大肝右葉切除を施行した. 術後3か月目に残肝再発をきたし, その1か月後に死亡した. 病理学的には, 腫瘍は右前区域に存在し, 腺癌, 扁平上皮癌の両者および両者の移行像が認められた. 肝原発腺扁平上皮癌は1971年に Pianzola らが最近の報告をして以来現在まで24例の報告がある. 肝における扁平上皮癌の発生母地については諸説があるが, 腺癌の扁平上皮化生説が有力とされている. 本例においても胆管癌より扁平上皮癌が発生したと考えられた.

収録刊行物

  • 日消外会誌

    日消外会誌 26 2212-2216, 1993

    一般社団法人日本消化器外科学会

被引用文献 (4)*注記

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