筋肉転移を来した食道類基底細胞癌の1例

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  • A Case of Basaloid-squamous Cell Carcinoma of the Esophagus with Muscle Metastasis

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抄録

症例は58歳の男性. 左肩甲部腫瘤を主訴に当院整形外科に入院し, 生検で転移性腫瘍と診断された. 術前CTで下部食道壁の肥厚を, 内視鏡検査で下部食道癌と診断された. 左肩甲部腫瘤に対し整形外科で肩甲帯遊離術を施行. 腫瘍は肩甲骨下の筋肉内に存在し, 病理は低分化扁平上皮癌であった. 2か月後, EiEaの食道癌に対して, 右開胸開腹胸部食道切除術, 2領域郭清, 亜全胃管胸骨後再建術を施行した. 術後経過良好であったが, 6か月目に脳転移で再発した. 病理組織は類基底細胞癌, a_2, v_2, Iy_0, n_2であった. 類基底細胞癌は本邦で30例の報告があるが, 本症例は筋肉転移を来した. きわめてまれな症例であると思われた.

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