樹高生長モデルの研究

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タイトル別名
  • A Study of Models for Height Growth
  • 樹高生長モデルの研究〔英文〕
  • ジュコウ セイチョウ モデル ノ ケンキュウ エイブン

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抄録

本研究は,林分生長の解析に適用されるミッチャアリッヒ,ゴムベルツ, ロジスティックおよび修正ワイブルの関数式を比較することにより,スギ林分の樹高生長の推定と予測に適用できる関数を見出すことにある.また,時間的変化に伴う樹高の変動の変化を示すモデルとして用いられる関数を決定することも意図している.53年までの5年間隔の年齢に対応する樹高生長の資料を用いて上記各式を比較した結果,関数の適合度の尺度すなわち残差平均平方の最小値はゴムペルツ式によって与えられ,ついて修正ワイブル, ロジスッティック, ミッチャアリッヒの順に大きくなる.樹高変動は,Sd=-0.444+0.178ln Aによって推定される.ただし,Sd,Aはそれぞれ樹高の標準偏差,年齢である.平均樹高とその標準偏差の推定値により,樹高生長に対する様々の指標が推定される.これらの指標に対して推定された生長曲線は, ミッチャアリッヒ式は将来の生長に対して過大推定となり,逆にロジスティック式は過小推定となることを意味する. 一方,ゴムペルツと修正ワイブルの式は将来推定に対してほとんど同じ値となり, ミッチャアリッヒ,ロジスティックの式より適用可能である.ゴムペルツ式に基づいた樹高生長のパラメータに対する分析は,各パラメータが地位指数に密接な関係をもつことを明らかにした.

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