静止液法による簡易水耕栽培とその応用

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タイトル別名
  • An Efficient and Easy Water Culture by Storage Nutrient Culture Method and Its Application
  • セイシエキホウ ニ ヨル カンイ スイコウ サイバイ ト ソノ オウヨウ

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抄録

効率的で簡易な水耕法によるポット栽培について検討した結果,通気処理や培養液の更新を行わずに作物栽培が行えた。そこで,本手法を静止液法と名づけ,従来法と生育の比較あるいは実用化の可能性について検討し,次の結果を得た。1)ホウレンソウを用いて,静止液法と従来法の比較試験を実施した。この結果,各処理により培養液濃度は変動したものの,生育,収量,作物栄養上とくに大きな差異は認められなかった。2)静止液法によりホウレンソウを76lコンテナ容器で1カ月間,トマトを355l容器で6カ月間,キュウリを560l容器で3カ月間それぞれ栽培し,通気栽培と同等の収量を得た。3)76lコンテナ容器を栽培タンクとし,液面センサーを利用する給液システムを作成して,静止液法栽培の実用化への応用を試み,キュウリを8月下旬から11月下旬まで栽培したが,地上部,根部のいずれも健全に生育した。

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