メタホウ酸リチウム溶融-ICP発光分光分析法による植物の無機成分分析

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  • Analysis of Minerals in Plants by Lithium Metaborate Fusion ICP-AES
  • メタホウサン リチウム ヨウユウ ICP ハッコウ ブンコウ ブンセキホウ ニ

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抄録

土壌や岩石の主成分分析に用いられるメタホウ酸リチウム溶融-ICP発光分析法を応用して植物のケイ素を含む無機成分10元素(P,K,Ca,Mg,Si,Fe,Mn,Zn,Cu,Al)を迅速,正確に定量するための試料分解法について検討した。確立した分析法は次のように要約される。0.5mmの篩を全通させた植物試料0.5gを容量20mlの白金ルツボに秤取し,500℃で30分間灰化する。メタホウ酸リチウム1.0gを加え,よく攪拌する。ルツボをあらかじめ900℃に加熱した電気炉中に10分間入れて溶融する。放冷後,ルツボを容量50mlのトールビーカーに入れ,テフロン被覆の回転子と1M硝酸40mlを加える。あらかじめ60℃としたスターラー付き湯せんに入れ,回転子を回しながら10分間溶融物を溶解する。溶解液を100mlメスフラスコに洗い込み,室温まで放冷後水で定容する。混合標準溶液を用いて,検量線法によるICP発光分析に供する。本法の正確さは5種類の植物標準試料(NIES No.1,7およびNBS SRM1572,1573,1575)の分析により確認した。試料1点に要する処理時間は90分程度,10元素の測定時間は約5分にすぎず,従来の分析法に比べて著しく迅速化される。

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