近年の海水温上昇による筑前海沿岸魚類相の変化

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タイトル別名
  • Changes of the coastal fish fauna in the Chikuzen sea according to rise of sea water temperature in recent years
  • キンネン ノ カイスイオン ジョウショウ ニ ヨル チクゼンカイ エンガン ギョルイソウ ノ ヘンカ

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抄録

本報は、筑前海沿岸魚類相の年変化を明らかにすることによって温暖化による海水温上昇の影響の実態を把握することを目的とした。「現在」、「10年前」ならびに「50年前」の魚類相について比較した結果、それぞれの調査年代の魚類相は半数程度しか共通しないことを明らかにした。さらに、主に亜熱帯区から熱帯熊手を分布域とする種群である南方系種の占める割合の増加傾向が見られた。周辺海域の水温は1980年以降0.1℃/年の速さで昇温しており、南方系種の増加は海水温の上昇による影響と考えられた。このような南方系種の増加を伴う魚類相の変化は、地球温暖化に伴った海水温上昇によることが示唆された。

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被引用文献 (3)*注記

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