CEA抽出法による肺癌のリンパ節転移診断

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  • Carcinoembryonic antigen (CEA) extraction method to detect lymph node metastasis of lung cancer

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抄録

目的 : 原発性肺癌を対象にCarcinoembryonic Antigen (CEA) の抽出によるリンパ節転移診断法について検討した.<br>方法 : 16例のCEA産生性肺癌症例から得られたリンパ節を, ステーションごとにそれぞれ10ml の生理食塩水で30分間インキュベートし, 生理食塩水中のCEA濃度の測定とリンパ節の病理組織学的検索を行った. 結果 : 109ステーションのうち組織学的転移を認めた8ステーションから抽出されたCEAの平均値は49.9±119.0ng/ml で, 転移陰性であった101ステーションから抽出されたCEA (0.41±1.22ng/ml ) より有意に高値を示した. 組織学的に転移陰性であった1つのステーションから5ng/ml 以上の比較的高濃度のCEAが抽出され, 微小転移の可能性が示唆された.<br>結論 : CEA産生性肺癌において, CEA抽出によるリンパ節転移診断は, 簡便かつ微小転移を同定できる可能性もあり, 通常の病理組織学的検査を補う検査として期待できる.

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参考文献 (25)*注記

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