子宮頚癌の予後因子としてのDNA ploidyの検討

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  • The Study of DNA Ploidy as a Prognostic Factor in Uterine Cervical Cancer

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抄録

子宮頚癌における予後因子としてのDNA ploidyの意義を検討するため, 当科において広汎子宮全摘術を施行した子宮頚癌Ib期症例43例・IIb期症例93例の計136例について手術摘出標本のパラフィン包埋ブロックを用いてflow cytometry (FCM)によるDNA ploiodyの測定を行い, 組織型・進行期(傍結合織浸潤)・リンパ節転移・CPL分類におけるL型(lymphatic vessel peamiation form)の有無および予後との関連性について検討した. この結果, 組織型においてはlarge cell non-keratinizing typeおよびkeratinizing typeにDNA aneuploid症例の多い傾向を認め, 傍結合織浸潤陽性症例(p<0.05)・リンパ節転移陽性症例・CPL分類におけるL型陽性症例(p<0.05)のいずれにおいてもDNA aneuploid症例の頻度の高い傾向を認めた. また, 予後との関連性をKaplan-Meier法を用いて検討した結果, 全症例における検討・large cell non-keratinizing typeにおける検討(p<0.05)・large cell non-keratinizing type pT2bリンパ節転移陽性症例における検討(p<0.05)いずれの検討においてもDNA aneuploid群は予後不良の傾向にあり, 3年生存率・5年生存率についてもDNA aneuploid群は有意に生存率の低い傾向を示した (p<0.05). また, Coxの重回帰モデルを用いた予後因子の検討では, DNA ploidy (p=0.0489)はリンパ節転移(p=0.0089)に次いで有用な予後因子であつた.

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