CT が診断に有用であった絞扼性イレウスの3例

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  • Three Cases of Intestinal Strangulation Evaluated With CT

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抄録

CT が絞扼性イレウスの診断に有用であった3例を経験した. 自験例における特徴的な CT 所見は,(1)液体が貯留し拡張した腸管の同心円状配列,(2)腸管壁の肥厚,(3)拡張した腸管内腔縁に沿って点在する腸管内の小気泡,(4)浮腫状の腸間膜の集中像であった. 3例中2例は既に腸管は壊死に陥っていて腸切除が必要であったが,他の1例は腸切除を免れた. 絞扼性イレウスの早期診断はイレウスの診療上最も重要な点であり,特に成長発育途上にある小児においては腸切除が必要となる以前に診断することが望ましい. イレウスの診断において CT はあくまでも補助診断法のひとつに過ぎないが,腹部単純 X線写真や超音波検査では得ることのできない決定的な所見が得られる場合があり,絞扼性イレウスの早期診断に有用であると考えられる.

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