血中 CA 19-9, CA 125, CA 546, CA 602 が著明な高値を示した前縦隔成熟奇形腫の 1 例

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  • A Case of Mediastinal Mature Teratoma With Elevated Serum Levels of CA 19-9, CA 125, CA 546 and CA 602

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抄録

症例は11歳女児.発熱, 咳嗽, 右胸痛を主訴にかかりつけ医を受診, 胸部X線およびMRI検査にて右巨大胸部腫瘤を認め紹介となる.MRI検査, CT scanより脂肪, 水, 乳び, 血液, 充実成分, 石灰化を含む前縦隔由来の良性奇形腫と術前診断した.胸骨正中切開にて摘出した.腫瘤は重さ1400g, 大きさ15×15×7.5cmと巨大であった.病理組織学的に成熟奇形腫と診断された.また来院時の血液検査にてCA19-9, CA125, CA546, CA602の高値を認めた.免疫組織化学染色にてCA19-9およびCA125の抗体に対して汗腺様組織で陽性所見が見られた.CA19-9陽性であった小児縦隔良性奇形腫は現在まで6例の報告があるが汗腺様組織の陽性例, CA125抗体の陽性例, 血中CA546, CA602の高値例の報告はない.これらの糖鎖性抗原の高値は腫瘤の増大による炎症の結果と考えられた.

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