ヒト子宮内膜ペルオキシダーゼのEscherichia coli,Staphylococcus aures に対する抗菌作用について

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  • Antimicrobial Effect of Human Endometrial Peroxidase to Escherichia coli and Staphylococcus aureus

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抄録

ヒト子宮内膜(正常内膜、内膜癌)のペルオキシダーゼ活性をHimmelhoch et al.^<7)>の方法に準じて測定し、ヒト子宮内膜ペルオキシダーゼのEscherichia coii(以下E.coli)、Staphylococcus aureus(以下S.aureus)に対する抗菌作用について検討し、次の結果を得た。1.正常内膜のペルオキシダーゼ活性は、性周期により活性変化があり分泌期に高値であった。2.内膜癌のペルオキシダーゼ活性は、正常内膜に比しはるかに高値であった。3.子宮内膜ペルオキシダーゼは、E.coli の標準株、臨床分離株およびS.aureus の標準株に対して抗菌作用を認めた。S.aureus の臨床分離株においては上記の菌に比べ抗菌作用はそれほど十分とはいえなかった。4.内膜癌では、ペルオキシダーゼ活性が正常内膜に比べ高いにもかかわらず強い抗菌作用があるようには考えられなかった。5.正常内膜と内膜癌では、酵素的性質の違いから抗菌力の差になっている可能性が示唆された。

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