高齢者および基礎看護学領域における「抑制」教授時のジレンマ

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  • Experience of Dilemma in Teaching the Use of Restraints

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抄録

本研究は,高齢者および基礎看護学領域で「抑制」を教授する際に教員が経験しているジレンマの頻度とその内容を明らかにすることを目的とした。平成12年に郵送法による質問紙調査を実施し,241名から回答があった(回収率は,47.3%)。その結果,高齢者および基礎看護学領域で「抑制」を教授している看護教員111名のうち64%(71人)が葛藤を感じながら教育している実態が明らかになった。ジレンマについての質的データ分析の対象者は,「葛藤を感じている」と回答した71名とした。分析の結果,ジレンマには,5つの主カテゴリーと18の副カテゴリーがあることが明らかになった。最も頻度の高かったカテゴリーは,「抑制教育・教育方法・教育の効果に対する疑問」であった。ジレンマを解消する方策として,「抑制」教育内容と方法を整備すること,特に抑制の弊害を教育していくことが極めて重要であることが示唆された。

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