先天感作に関する研究 : 第3報.母乳栄養新生児湿疹の発症率と羊水中の食餌抗体価との関係

DOI Web Site

書誌事項

タイトル別名
  • Studies on Congenital Sensitization (3)
  • 母乳栄養新生児湿疹の発症率と羊水中の食餌抗体価との関係
  • ボニュウ エイヨウ シンセイジ シッシン ノ ハッショウリツ ト ヨウスイ チュウ ノ ショクジ コウタイカ ト ノ カンケイ

この論文をさがす

抄録

出産時に採取した羊水中の, 食餌に対する抗体価を測定し, 新生児の湿疹の出現の有無との関係について検討した.その結果, 新生児期の湿疹の出現の頻度は, 羊水中の鶏卵白抗体価の高い群が低い群よりも高率であり, その差は危険率0.1%以下で, 推計学的に有意であった.また, 羊水中のラクトアルブミン抗体価および大豆抗体価においても同様の傾向が認められた.なお, 羊水中の食餌抗体価が鶏卵白, ラクトアルブミンおよび大豆の3者ともに高い群と低い群との比較においても, その関係が顕著であった.このように羊水中の食餌抗体価と新生児期の湿疹の出現との間には密接な関係があることが判明し, 新生児期にみられる湿疹が食餌に対する先天感作に基づくことを推定せしめた.

収録刊行物

  • アレルギー

    アレルギー 20 (2), 128-133,147, 1971

    一般社団法人 日本アレルギー学会

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ