ヒト慢性甲状腺炎における甲状腺濾胞上皮細胞列侵入細胞の検討

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タイトル別名
  • CHARACTERIZATION OF LYMPHOCYTIC CELLS INFILTRATING INTO THE FOLLICULAR EPITHELIAL LINING IN CHRONIC THYROIDITIS IN HUMANS
  • ヒト マンセイ コウジョウセンエン ニ オケル コウジョウセン ロホウ ジョウ

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抄録

ヒト慢性甲状腺炎の組織破壊機構を探る目的で, 蛍光抗体法と電顕により濾胞上皮細胞列侵入細胞の性格を検討した.最初に中-大型T細胞が侵入し, 病変の進行とともに形質細胞もT細胞に追従するように侵入するのが観察された.濾胞上皮細胞列中に侵入するT細胞には豊かな胞体を有する中-大型T細胞と胞体に乏しい小型T細胞の2種類があることが考えられた.胞体の豊かなT細胞は胞体の乏しいものよりも多くかつより早い時期から観察された.また, 前者が濾胞上皮細胞列中に侵入するとともに濾胞上皮細胞の膨化変性は始まっていた.濾胞上皮細胞破壊には中-大型T細胞が重要と考えられ, その破壊機構としてはADCC機序による破壊が第一に考えられる.

収録刊行物

  • アレルギー

    アレルギー 31 (2), 100-105, 1982

    一般社団法人 日本アレルギー学会

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