日本における空中花粉に関する研究(第1報) : 過去5年間における花粉飛散量の年次変動, とくにスギ, ヒノキ科花粉と気象との関連について

書誌事項

タイトル別名
  • AIRBORNE POLLEN IN JAPAN
  • 日本における空中花粉に関する研究-1-過去5年間における花粉飛散量の年次変動,とくにスギ,ヒノキ科花粉と気象との関連について
  • ニホン ニ オケル クウチュウ カフン ニカンスルケンキュウ 1 カコ 5ネン

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抄録

1975-1977年厚生省特別研究班により, 全国約50箇所にて空中花粉調査を行った.そのうち11箇所にて1981年まで継続して行った研究である.またスギ花粉と気象をも検討した.Durhamの標準検索器を用いて各施設ごとに検体を採取した.それらは1ヵ月ごとに当院へ郵送され花粉が同定, 計測された.その結果に基づき花粉カレンダー, 花粉地図, 前線, 後線を作成した.次に重要花粉の年次変動を検討した.過去5年間で同定された花粉の代表的なものはスギ, ヒノキ, マツ, カバノキ, ブナ, イネ科, ブタクサ, ヨモギ, カナムグラなどであり, 毎年ほぼ同じ種類の花粉である.スギ花粉は年次変動が著しく.夏の高温乾燥は翌年の飛散量を多くし, 飛散開始期は春先, 気温が急に上昇しはじめた時で, その温度は各地区により異なることがわかった.本研究により花粉予報の可能性が見出されたと思う.

収録刊行物

  • アレルギー

    アレルギー 31 (12), 1222-1230, 1982

    一般社団法人 日本アレルギー学会

被引用文献 (1)*注記

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