喘息死および致死的高度発作救命例の比較検討

• 須藤 守夫

  盛岡友愛病院内科

• 小林 仁

  岩手医科大学第三内科

• 中澤 次夫

  群馬医療技術短大

• 可部 順三郎

  国立国際医療センター呼吸器科:(現)湯河原厚生年金病院

• 堀内 正

  国立国際医療センター呼吸器科:(現)公立学校共済組合関東中央病院

• 佐野 靖之

  同愛記念病院アレルギー呼吸器科

• 刑部 義美

  昭和大学藤ヶ丘病院救命救急センター

• 秋山 一男

  国立相模原病院臨床研究部

• 宮城 征四郎

  沖縄県立中部病院内科

• 城 智彦

  県立広島病院内科

• 上田 暢男

  愛媛県立中央病院内科

書誌事項

タイトル別名

• A COMPARISON OF ASTHMA DEATHS AND NEAR-FATAL ASTHMA ATTACKS

抄録

喘息死および致死的高度発作救命例(以下, 救命例)についてアンケート調査により比較検討した. 喘息死は67例, 救命例は80例である. 喘息死は51.9歳と救命例の44.3歳より8歳高齢であるが, 病型, 重症度, 過去の高度発作歴など差を認めなかった. 高度発作の起こり方は急速型は喘息死で救命例より多く, 不安定急変型は喘息死で救命例より少なかった. 喘息死は在宅〜来院途中の死亡が76.2%を占めていた. 高度発作をおこした因子では受診の遅れが喘息死で救命例より有意に多く, また不適当な治療, 仕事・勉強の優先などがみられた. 死亡例と救命例の致死的高度発作前の状況では両群とも酸素吸入, 救急車の利用, 夜間外来受診, 入院歴などが目立つが差を認めない. 以上のごとく喘息死と救命例は, 基本的には同一のハイリスクグループに属し, 受診の遅れによりDOAになる前に救急施設に到着するかどうかの差であった. また喘息死の解明には救命例の分析が有力であることが判明した.

収録刊行物

• アレルギー

  アレルギー 45 (12), 1262-1269, 1996

  一般社団法人 日本アレルギー学会

キーワード

• acute exacerbation after unstable asthma
• exacerbation of asthma
• fatal asthma
• near fatal asthma
• rapid exacerbation

詳細情報

• CRID: 1390001204979481600
• NII論文ID: 110002419156
• NII書誌ID: AN00012583
• DOI: 10.15036/arerugi.45.1262
• ISSN: 13477935
• ISSN: 00214884
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/1997116472
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可