防ダニ布団カバーのダニアレルゲン通過阻止効果

  • 前田 裕二
    国立相模原病院リウマチ・アレルギーセンター臨床研究部内科
  • 安枝 浩
    国立相模原病院リウマチ・アレルギーセンター臨床研究部内科
  • 秋山 一男
    国立相模原病院リウマチ・アレルギーセンター臨床研究部内科
  • 信太 隆夫
    国立相模原病院リウマチ・アレルギーセンター臨床研究部内科
  • 宮本 昭正
    国立相模原病院リウマチ・アレルギーセンター臨床研究部内科

書誌事項

タイトル別名
  • SPECIAL CLOTH FUTON-COVER (MIROGUARD) AS A PROTECTION AGAINST HOUSE DUST MITE EXPOSURE

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抄録

特殊カバー(ミクロガード)によるダニアレルゲン暴露からの防止効果を検討した. 敷布団(日本式マットレス)の右あるいは左半分の面から掃除機で吸塵した. 次いでその敷布団を新しい特殊カバーで被った後にもう一方の面から吸塵し1組のサンプルを得た. 約2週後に同様なことを同じ敷布団で旧いカバー(1年半使用)を用いて行った. 7枚の敷布団を用意し, 14組の塵の検体を得た. 塵を秤量し, 次いでコナヒョウヒダニおよびヤケヒョウヒダニに対するモノクロナール抗体を用いてアレルゲン量を測定した. 塵の量は新旧カバーそれぞれ対照(カバーの無い状態)の1.0%, 2.0%であった. Der I濃度は新旧カバーそれぞれ2.5, 3.3μg/g dustであった. Der II濃度は新旧カバーそれぞれ1.6, 2.3μg/g dustであった. Der I総量は新旧ミクロガードそれぞれ対照の0.1%, 0.5%の量であり, Der II総量はそれぞれ0.2%, 0.7%であった. 濃度の測定が可能であった塵についてDer p, f濃度を比較したところDer I, IIともに種類による有意な差はみられなかった. 以上よりミクロガードは濃度および塵総量の減少に伴いダニアレルゲン曝露からの回避に有効な手段であると結論した.

収録刊行物

  • アレルギー

    アレルギー 43 (2-1), 120-126, 1994

    一般社団法人 日本アレルギー学会

被引用文献 (5)*注記

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