胸部載荷による胸郭の変形に関する検討 : 有限要素モデルを用いたシミュレーション

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  • DEFORMATION OF THORAX UNDER STATIC LOADINGS : SIMULATION ANALYSIS USING FINITE ELEMENT METHOD

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抄録

筆者らは地震時の建物倒壊による人的被害の発生メカニズムの解明を目的とした研究を行ってきた。一連の研究において、阪神、淡路大震災での典型的死亡形態が明らかになっている。すなわちこの震災での死者の多くは、倒壊した建物の下敷きとなり、胸部や胸腹部などを圧迫され圧死ないしは窒息死したというものである。このような人的被害の発生過程を再現し、人体への影響を評価する手法として有限要素法による人体モデルを使用した、コンピュータシミュレーションがある。この手法は自動車の衝突安全性評価などのImpact Biomechanics分野では盛んに行われているが、都市防災分野では行われていない。その理由のひとつとして、倒壊家屋による人体への衝撃は、自動車衝突と比較すると準静的な荷重によるものという、衝撃の種類の相違が挙げられる。既に筆者らは、先行研究において有限要素胸郭モデルを用いた基礎的な圧迫シミュレーションを行い、この手法の滴用性については確認している。この検討において用いた有限要素胸郭モデルは市販の胸部骨格形状データに呼吸筋を追加し、独自に開発した。

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