画像上,両側上葉に結節陰影を呈した肺Mycobacterium kansasii症の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Pulmonary Infection With Mycobacterium kansasii Presenting as Nodular Shadows in the Upper Lobes of Both Lungs

この論文をさがす

抄録

背景.肺の結節陰影の鑑別診断は決して容易ではなく,非定型抗酸菌症においても結節影を呈した症例は報告のあるものの非常に少ない.症例.症例は41歳,男性.2001年2月頃より咳が出現.同年4月に胸部X線上,両上肺野に結節影を指摘され精査目的にて当科へ入院となる.入院時の胸部X線,CTにて両上葉に不整な結節影を認め,気管支鏡を施行した.両上葉の結節影は,経気管支肺生検でともに乾酪壊死を伴う肉芽腫を認め,気管支洗浄液にて抗酸菌塗抹陽性,培養検査でMycobacterium kansasiiが同定され本症と診断された.結論.画像上両側結節陰影を呈し,気管支鏡検査で診断のついた肺Mycobacterium kansasii症は報告例がなく,稀な症例と考えられたので報告する.(気管支学.2004;26:352-356)

収録刊行物

  • 気管支学

    気管支学 26 (4), 352-356, 2004

    特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会

参考文献 (12)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ