気管支内過誤腫の 1 手術例 : 本邦報告 56 例の文献的考察

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タイトル別名
  • A Case of Endobronchial Hamartoma and Discussion of 56 Cases in the Japanese Literature

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抄録

気管支内過誤腫の1手術例を経験したので報告する。症例は41歳, 男性。検診の胸部X線写真で4年前から指摘されていた異常陰影が昭和63年度の胸部X線写真で増大したため当科紹介された。胸部X線写真では左上肺野に辺縁が比較的明瞭で濃淡の均一な腫瘤影, 胸部断層では, 左B^3の内腔に突出した腫瘤影と末梢の拡張したB^3aに一致した二次陰影が認められた。生検組織像で不完全な線維性軟骨形成があり気管支内過誤腫と診断, 左上葉切除術を施行した。切除肺の肉眼所見ではB^3を不完全に閉塞する腫瘤を認め末梢の気管支は拡張し粘液が充満していた。組織所見では, 気管支上皮下に正常の気管支構成成分が増生し軟骨組織の間にはスリット状に上皮成分がみられた。術後病理診断も気管支内過誤腫であった。自験例を含め, 本症の本邦報告例56症例について, 文献的に若干の臨床的検討を行った。

収録刊行物

  • 気管支学

    気管支学 13 (5), 495-499, 1991

    特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会

被引用文献 (2)*注記

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