喉頭および気管全長にわたり T チューブを留置した relapsing polychondritis の 1 症例

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タイトル別名
  • Placement of a T-tube Throughout the Larynx and Trachea in a Patient with Laryngotracheal Stenosis due to Relapsing Polychondritis

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抄録

症例はrelapsing polychondritisで通院している42歳の女性。喉頭, 気管狭窄による呼吸困難が生じたため気管切開を施行しTチューブを挿入した。しかし, 喉頭狭窄が進行し発声が困難となったため外科的に喉頭を開大し喉頭より気管のほぼ全長にわたるTチューブをステントとして留置した。Tチューブは外径10mm, 内径8mm, 口側の長さ55mm, 肺側の長さ50mmで, 口側端は仮声帯の直上に位置するようにし肺側端は分岐部直上に位置させた。これにより患者は経鼻呼吸や発声が可能となり1年6ヵ月順調に経過している。このような外科的処置後のTチューブの留置は経鼻呼吸, 発声, 痰の喀出等を可能にし患者のQOLを改善させるという点で単なる気管切開よりも優れた方法であり, 積極的に試みてよい治療法であると考えられた。

収録刊行物

  • 気管支学

    気管支学 14 (5), 512-516, 1992

    特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会

被引用文献 (4)*注記

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