気道内腫瘤によって努力性肺活量と肺局所血流量の減少を生じた非定型カルチノイドの 1 例

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タイトル別名
  • A Case of Atypical Carcinoid with Ventilatory Disturbance and Decreased Local Pulmonary Blood Flow

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抄録

右中・下葉枝分岐部に発生した非定型カルチノイドの1例を経験した。胸部X線写真からの存在診断は困難であった。努力性呼出時の肺活量は, 緩徐に施行した肺活量よりも明らかに減少しており, 右中葉の局所循環血流量の減少が特徴的であった。安静呼吸時には腫瘍は右中葉枝を閉塞したが, 深吸気時には腫瘍は右中葉枝内から中間気管支幹内に移動して閉塞は解除された。腫瘍による可逆的な閉塞機転が存在する場合, 肺活量変化や局所循環血流量減少などが診断に有用な場合がある。

収録刊行物

  • 気管支学

    気管支学 18 (7), 695-699, 1996

    特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会

参考文献 (8)*注記

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