肺癌気道狭窄病変に対する気管・気管支腔内放射線治療の治療成績(気管・気管支領域における Brachytherapy の進歩)(第 20 回日本気管支学会総会)

この論文をさがす

抄録

国立療養所静澄病院と三重大学放射線科にて気管・気管支腔内照射(EBRT)を受けた22例を対象にその効果につき検討した。EBRTはMicro Selectron HDRを用い18Gyを3回の分割照射で照射した。全例で外照射を併用した。根治的治療目的の第1群9例では3年生存率61%, 局所制御率は58%と良好であったが, まだ5年生存率を評価しうるには至っていない。姑息的治療目的の第2群の10例では1年生存率62%, 2年生存率13%と決して良好とは云えないが, 局所制御率は75%と良好であり, 呼吸困難の改善によるQOL向上が期待できた。対症療法のみを目的にした第2群の1例では激しい咳嗽に伴う呼吸困難が良好に改善され, QOLの向上が得られた。外科治療の術前治療として施行された第3群の2例では癌浸潤範囲の縮小により切除範囲の縮小が可能だったと評価された。

収録刊行物

  • 気管支学

    気管支学 19 (8), 629-633, 1997

    特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会

参考文献 (7)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ