アカマツ林における伐採後の土壌炭素の循環シミュレーション

書誌事項

タイトル別名
  • Simulation of Soil Carbon Cycling Following Clear Cutting in a Japanese Red Pine Forest
  • アカマツ林における伐採後の土壌炭素の循環シミュレーション〔英文〕
  • アカマツリン ニ オケル バッサイゴ ノ ドジョウ タンソ ノ ジュンカン シ

この論文をさがす

抄録

広島県・府中町の花崗岩土壌を立地とするアカマツ林における,伐採前後の土壌炭素の循環調査で得られたデータおよび伐採後のアカマツ林再生に関するデータに基づぎ,伐採から森林再生に至る土壌炭素の循環動態を日平均気温および日降水量からシミュレートする数理モデルを構成した。このモデルによれば, A0層量は伐採後10年で最小となりその後回復し,約30~40年で伐採以前の値にもどる。一方,鉱質土層の腐植量は伐採直後の数年間,枯死根からの腐植の供給によってやや増大するがその後30~40年間減少を続ける。そのため,伐採以前の値にほぼ回復するのに伐採後80年近く要すると思われた。土壌炭素のフローについては, A0層の呼吸速度はA0層量の,鉱質土層中の腐植の分解速度はその腐植の蓄積量の変動パターソにそれぞれ類似した。一方,全土壌呼吸は伐採後,根の枯死による呼吸停止によって激減するが,.その後の土壌有機物量の減少から増大,また根の呼吸の再生に伴って回復した。

収録刊行物

被引用文献 (3)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ