東シベリア北方林域における<I>Larix gmelinii</I>林の水分動態と土壌水分, 飽差との関係
-
- 桑田 孝
- 岡山大学大学院自然科学研究科
-
- 小竹 利明
- 東京農工大学大学院農学研究科
-
- 竹内 真一
- 九州共立大学工学部
-
- Maximov Trofim C.
- 凍土地域生物問題研究所
-
- 吉川 賢
- 岡山大学農学部
書誌事項
- タイトル別名
-
- Relationships among Water Dynamics, Soil Moisture and Vapor Pressure Deficit in a Larix gmelinii Stand, Eastern Boreal Siberia.
- 東シベリア北方林域におけるLarix gmelinii林の水分動態と土壌水分,飽差との関係
- ヒガシシベリア ホッポウリンイキ ニ オケル Larix gmeliniiリン ノ スイブン ドウタイ ト ドジョウ スイブン ホウサ ト ノ カンケイ
この論文をさがす
抄録
東シベリアの永久凍土地帯に成立するLarix gmelinii林の水分動態と土壌水分, 飽差との関係について考察するために, 林分の水利用量 (SF) と環境要因の季節変化を測定した。SFは開葉直後から急激に増加し, 6月上中旬の展葉の終了する時期に最大 (2.7mmd-1) となった。SFはその後, ピーク値の75%の値まで低下したが, その値は7月終わりまで維持されていた。SFには飽差の増大による頭打ちが認められた。土壌体積含水率が気孔コンダクタンスに及ぼす影響を調べた結果, 飽差が20hPa未満の領域では気孔コンダクタンスが土壌体積含水率の減少に対して直線的に低下する傾向が認められた。ただし, 飽差が20hPa以上の領域では, 飽差の影響による蒸散の頭打ちが顕著となるため, 土壌体積含水率と気孔コンダクタンスの関係は不明瞭になった。L. gmeliniiは, 当地のような寡雨地帯で生育していくために, 土壌の水分状態に応じて気孔コンダクタンスを調節することで体内水分の損失を防ぎ, 水ストレスを回避していると考えられた。
収録刊行物
-
- 日本林學會誌
-
日本林學會誌 84 (4), 246-254, 2002
日本森林学会
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390001206358716672
-
- NII論文ID
- 110002842091
-
- NII書誌ID
- AN00198561
-
- ISSN
- 21858195
- 0021485X
-
- NDL書誌ID
- 6369540
-
- データソース種別
-
- JaLC
- IRDB
- NDL
- CiNii Articles
- Crossref
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可