拡張リレーショナルDBMS上でのオブジェクト指向DBMSの実現方式について

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  • Implementation of an object-oriented DBMS on an extended relational DBMS

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抄録

近年,CAD/CAM等の高度なデータベース応用が求められるにしたがって,マルチメディアデータのような複雑な構造をもつデータ型(即ちオブジェクト)の必要性が高まってきている.そして,このオブジェクトを扱うオブジェクト指向DBMS(OODBMS)の研究・開発が現在盛んに行われている.我々はコスト面を重視し,オブジェクト指向データモデル(OODM)を既存システムがサポートするデータモデルへマッピングするという,既存システムを活用する方法を用いて,OODBMSの実現を試みている.我々が注目したターゲットデータモデルは,(株)リコーで研究・開発された拡張リレーショナルDBMS"G-base"に採用されている,グラフデータモデル(GDM)である.GDMは,従来のリレーショナルデータモデルに2種類のリンク構造を導入したもので,その結果,実体間の関連を明示的に記述することができ,実世界の自然な表現を可能にしている.このリンク構造の存在が,本システムの実現を非常にシンプルなものにしている要因の1つである.本システムは,1.スキーマトランスレータの製作.2.データ辞書(DD)の定義.3.問合せシステム(トランスレータ)の製作.という流れに沿って開発されてきており,現在は第2段階まで進み,基本的なデータ定義をGDMスキーマにマッピングすることが可能である.本稿では,データモデルのマッピングと,それに関連してサポートしなければならないメタデータの概要について述べる.

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