歯科鋳造用12%金-20%パラジウム-銀-銅合金の理工学的性質に及ぼす銅/銀比の影響

• 田隅 正利

  愛知学院大学歯学部歯科理工学講座

書誌事項

タイトル別名

• Mechanical Properties of Dental Casting 12%Au-20%Pd-Ag-Cu Alloys with Cu/Ag Ratios

抄録

本研究は銅と銀の比率が異なる2種の市販12mass%金-20mass%パラジウム-銀-銅合金で14.5mass%銅が添加されている銅/銀比0.28の合金と20mass%銅含有の銅/銀比0.43の合金, さらに銅を銀-パラジウム-銅三元系合金状態図の共晶線上まで銅を増量した銅/銀比0.58の合金を試作し, 12mass%金-20mass%パラジウム-銀-銅合金の銅/銀比が熱処理と引張特性・内部摩擦との関係およびレジンとの接着強さ, さらに変色に及ぼす影響について検討した.その結果次の結論を得た.1)銅/銀比が増大すると時効域や固溶体硬化域における靱性が向上する.2)銅/銀比は液相点に影響し, 銅/銀比が増大すると液相点が下降する.3)銅/銀比が増大すると熱処理によって内部摩擦が大きくなる.すなわち加熱により原子の移動が起こりやすくなる.4)銅/銀比の増大は合金とレジンとの接着強さの改善に寄与する.5)本実験範囲の銅/銀比合金ではNa_2Sによる変色試験の基準を満たしている.

収録刊行物

• 歯科材料・器械

  歯科材料・器械 19 (5), 448-455, 2000-09-25

  一般社団法人 日本歯科理工学会

キーワード

• 金銀パラジウム合金
• 時効硬化
• 接着強さ
• 内部摩擦

詳細情報

• CRID: 1390282763046867712
• NII論文ID: 110002989128
• NII書誌ID: AN00127279
• DOI: 10.18939/jjdm.19.5_448
• ISSN: 21884188
• ISSN: 02865858
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2001081611
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可