接着界面の象牙質側に生成した樹脂含浸象牙質について

  • 中林 宣男
    東京医科歯科大学医用器材研究所機能性高分子部門

書誌事項

タイトル別名
  • Resin Reinforced Dentine due to Infiltration of Monomers into the Dentine at the Adhesive Interface

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抄録

4-メタクリロキシエチルトリメリット酸無水物(4-META)はモノマーが象牙質へ浸透することを促進する.そして4-META/MMA-TBB系レジンで象牙質とアクリル棒を接着すると18MPaという大きな接着強さが得られる.象牙質側の接着界面には4-META/MMA-TBB系レジンで補強された象牙質が生成している.樹脂補強象牙質は30秒間6 N HClに触れても溶解しないが, 6 N HClに48時間浸漬しておくと溶解してしまう.tagの基部はふくれており(Fig. 2), この部分はFig. 4にある樹脂補強象牙質層の中に見える.接着剤で補強された象牙質はモノマーが重合する前に象牙質内に拡散しているために生成し, この層が象牙質とアクリル棒の接着に有効に働らいている.

収録刊行物

  • 歯科材料・器械

    歯科材料・器械 1 (1), 78-81, 1982-05-25

    一般社団法人 日本歯科理工学会

被引用文献 (58)*注記

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