歯冠用硬質レジンに関する研究 : 高フィラー型硬質レジンの曲げ強さ,硬さ,吸水量および溶解量

• 齋藤 仁弘

  日本大学歯学部歯科理工学教室

• 金子 和幸

  日本大学歯学部附属歯科技工専門学校

• 堀江 康夫

  日本大学歯学部附属歯科技工専門学校

• 小泉 寛恭

  日本大学歯学部補綴学教室クラウンブリッジ学講座

• 大谷 一紀

  日本大学歯学部補綴学教室クラウンブリッジ学講座

• 五十嵐 孝義

  日本大学歯学部補綴学教室クラウンブリッジ学講座

• 塩田 陽二

  日本大学歯学部歯科理工学教室

• 吉橋 和江

  日本大学歯学部歯科理工学教室

• 廣瀬 英晴

  日本大学歯学部歯科理工学教室

• 西山 實

  日本大学歯学部歯科理工学教室

書誌事項

タイトル別名

• A Study on Resin for Crown and Bridge : Transverse Strength, Hardness, Water Sorption and Solubility of Prosthetic Resins Containing High Concentration of Fillers

抄録

フィラー含有量の多い歯冠用硬質レジン(高フィラー型硬質レジン)の4製品, エステニア(EE, ED), アートグラス(AE, AD), ベルグラスHP(BE, BD), グラディア(GE, GD)のそれぞれ2種類(エナメル用, デンチン用)について, それらの曲げ強さ, 曲げ弾性率, ヌープ硬さ, 吸水量および溶解量を測定した. 試験体の作製は, 製造者指示に従い, 測定結果はt-検定(危険率5%)で統計処理を行った. 曲げ強さは96.2〜210.6MPaを示し, エナメル用ではEE>BE>AE>GE, デンチン用では, BD,ED>AD>GDの順に大きな値であった. 曲げ弾性率は6,8〜24.6GPaを示し, エナメル用ではEE>AE, BE>GE, デンチン用ではBD>ED>AD>GDの順に大きな値であった. ヌープ硬さは42.7〜163.8を示し, エナメル用ではEE>BE>AE, GE, デンチン用ではBD>ED>AD, GDの順に大きな値であった. 吸水量は9.7〜28.1μg/mm3を示し, エナメル用ではGE>AE, BE>EE, デンチン用ではGD>AD>BD>EDの順に大きな値であった. 溶解量は0.2〜0.6μg/mm^3を示し, エナメル用およびデンチン用の両者で有意差は認められなかった. 以上の結果から, 高フィラー型硬質レジンは製品ごとの性質を理解した上で, 適切な症例や応用部位に用いるべきであることが示唆された.

収録刊行物

• 歯科材料・器械

  歯科材料・器械 20 (2), 124-130, 2001-03-25

  一般社団法人 日本歯科理工学会

キーワード

• 歯冠用レジン
• 曲げ強さ
• 硬さ
• 吸水性
• 溶解性

詳細情報

• CRID: 1390282763026832256
• NII論文ID: 110002990636
• NII書誌ID: AN00127279
• DOI: 10.18939/jjdm.20.2_124
• ISSN: 21884188
• ISSN: 02865858
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2001210881
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可