チタンおよびチタン合金の腐食に及ぼすフッ素イオン濃度の影響

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  • The Influence of Fluoride Concentration on the Corrosion of Titanium and Titanium Alloys

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抄録

純チタン, Ti-6Al-4VおよびTi-Ni合金の腐食に及ぼすフッ素イオン濃度の影響を明らかにする目的で, フッ化ナトリウム濃度0.025〜2.0%の範囲の水溶液中における自然電位, 分極抵抗, アノード分極, Tiの溶出量, 試料表面のSEMによる観察を行った. その結果, 分極抵抗はCPチタンの場合, 0.025〜0.5%NaFの範囲で急激な低下を示し, Ti-6Al-4V合金とTi-Ni合金では0.025〜0.1%NaFの範囲で急激な低下が認められた. アノード分極挙動から0.5%NaF以上ではCPチタンおよびチタン合金の不動態皮膜を保持することができないものと考えられた. また, 0.5%以上のNaF濃度でCPチタンおよびチタン合金に変色と表面の粗造化が認められた. 従ってフッ化ナトリウム濃度0.5%以上の環境ではCPチタンおよびチタン合金の耐食性は不十分である.

収録刊行物

  • 歯科材料・器械

    歯科材料・器械 15 (4), 317-322, 1996

    一般社団法人 日本歯科理工学会

被引用文献 (15)*注記

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参考文献 (13)*注記

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