九州西部, 天草下島における結晶質石灰岩のシース褶曲

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タイトル別名
  • Seath folds in a crystalline limestone in Amakusa-shimojima Island, western Kyushu, Japan

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抄録

九州西部の西彼杵半局, 野母半島および天草下島には低温高圧型の変成作用を受けた結晶片岩類が分布し, それらは「長崎変成岩類」と総称されている (例えば, 唐木田ほか, 1969;服部, 1992など). 著者らは熊本県天草下島の西部において長崎変成岩類の変形構造の調査を進めているが, 最近, シース褶曲 (sheath fold, 鞘状褶曲) の3次元形態を観察できる露頭を発見した, シース褶曲の形成過程については, 変形岩の野外および顕微鏡下での観察やモデル実験などによって解析されている (例えば, Minnigh, 1979; Cobbold and Quinquis, 1980; Skiernaa, 1989など). それらの結果から, シース褶曲の鞘状部の先端の向きは, 褶曲形成時の勢断方向と一致していることが知られている, シース褶曲の形態を記載することは岩石の変形史を知る上で重要である. しかし, 野外では一つの断面しか観察できないことが多いので, 褶曲軸などを正確に測定することは一般には困難である. ここで紹介する露頭では, シース褶曲が発達した岩石のさまざまな方向の断面を観察することができる.

収録刊行物

  • 地質学雑誌

    地質学雑誌 102 (4), XIII-XIV, 1996

    一般社団法人 日本地質学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (6)*注記

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001206237948800
  • NII論文ID
    110003013741
  • NII書誌ID
    AN00141768
  • DOI
    10.5575/geosoc.102.xiii
  • ISSN
    13499963
    00167630
  • データソース種別
    • JaLC
    • Crossref
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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