房総半島安房層群最上部安野層の堆積様式-前弧堆積盆を埋積するタービダイト・システムの一例-

書誌事項

タイトル別名
  • Depositional process of the Pliocene Anno Formation, the uppermost part of the Awa Group, Boso Peninsula, central Japan-A case study on a turbidite depositional system of a forearc-basin filling-
  • ボウソウ ハントウ アワソウグン サイジョウブ アンノソウ ノ タイセキ ヨウシキ ゼンコ タイセキボン オ マイセキ スル タービダイト システム ノ イチレイ

この論文をさがす

抄録

房総半島に分布する安房層群最上部の安野層(鮮新統)は,主として半遠洋性泥岩の卓越するタービダイト・サクセッションからなる.一組の背斜・向斜軸を挟んで地層が分布するうえ,鍵層となる多くの凝灰岩層が挟在することから,タービダイト堆積体の形態および層相の側方変化を3次元的に解析することができる.主体を占めるタービダイト/半遠洋性泥岩の互層と,これにしばしば伴われるチャネル相とレビー相,スランプ相など特徴的な層相との関係が明らかになった.堆積相の側方変化様式と古流向から,安野層がチャネル・レビー・システムを主体とする下部と,チャネル・ローブ・システムを主体とする上部から構成される海底扇状地システムであることが判明した.さらに,上位になるほど,堆積の中心域が北方に向かって次第に後退したことが示される.<br>

収録刊行物

  • 地質学雑誌

    地質学雑誌 111 (5), 269-285, 2005

    一般社団法人 日本地質学会

被引用文献 (2)*注記

もっと見る

参考文献 (51)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ