四国西部唐崎マイロナイトのSHRIMP U-Pb年代

書誌事項

タイトル別名
  • SHRIMP U-Pb ages of the Karasaki mylonites in western Shikoku, Japan
  • シコク セイブ カラサキ マイロナイト ノ SHRIMP U Pb ネンダイ

この論文をさがす

抄録

唐崎マイロナイトの優白質角閃岩マイロナイトについて, ジルコンのSHRIMP U-Pb年代測定を行った結果, 1試料からの8粒子は114.2±3.9~102.3±4.5Ma(±1σ)の年代値を示した.マイロナイト化した優白質角閃岩は, SiO_2含有量が低い(49wt.%)ことと, 主として角閃石, 曹長石, 緑泥石および緑簾石のモード比の違いによる数百μm~数mm幅の顕著な層状構造を有することから, 玄武岩質火山岩または火山砕屑岩に由来する砂岩を原岩としている可能性が高い.優白質角閃岩マイロナイト中の丸みを帯びたジルコンは, ある程度遠方より運搬される過程で円磨された可能性が高いこと, マグマから晶出したジルコンに特徴的なオシレトリー累帯構造が認められることから, 砕屑性起源のジルコンであると判断される.また, その年代値が約110Maの狭い範囲を示す事実は, ジルコンが"古領家帯"に帰属すると考えられる真穴帯の大島変成岩や肥後帯の約110Ma深成岩類のみに由来する可能性を示唆する.したがって, 本論において初めて"古領家帯"中にアルビアン以降の堆積岩源変成岩が存在していることが明らかとなった.

収録刊行物

被引用文献 (2)*注記

もっと見る

参考文献 (37)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ