膀胱腫瘍における malignant potential の指標としての ABH isoantigen その2. 長期 follow up の成績と検出法

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タイトル別名
  • ISOANTIGENS ABH IN BLADDER TUMORS AS AN INDICATOR OF MALIGNANT POTENTIAL : II. Results of a Long-term Follow-up and Technical Problems

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抄録

血液型抗原の有無について検討し、既に報告した初発の膀胱移行上皮癌(grade1、stage O-A)22例を対象として、膀胱癌における血液型抗原の予後予知因子としての意義を検討した。長期follow upの結果、抗原の陰性であった9例では、癌死4例、high grade腫瘍への移行1例、局所再発3例、再発なし1例であった。一方陽性13例では、再発なしが7例と過半数を占め、再発6例もすべて表在性の局所再発であった。従って、血液型抗原の解析は、膀胱腫瘍のmalignant potentialの指標として極めて有用であると考えられた。抗原の検出法に関しては、今回、一般に用いられているSRCA法と蛍光抗体法、酵素抗体法、ならびに、免疫走査電顕法とを比較検討した。その結果、現時点では酵素抗体法が最も優れていると考えられた。

収録刊行物

  • 日泌尿会誌

    日泌尿会誌 75 731-738, 1984

    社団法人日本泌尿器科学会

被引用文献 (1)*注記

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