化学療法によりてんかん様発作を呈したが著効を示した進行性精索横紋筋肉腫の1例

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  • A CASE OF ADVANCED RHABDOMYOSARCOMA OF THE SPERMATIC CORD WHO OCCURRED EPILEPSY-LIKE SYMPTOMS, BUT WAS COMPLETELY RESPONDED TO CHEMOTHERAPY

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抄録

19歳の男性が, 急速に増大する左陰嚢部の無痛性腫大を主訴に来院. 左陰嚢内腫瘍の診断のもと, 左高位精巣摘除術および陰嚢皮膚の一部合併切除を施行. 病理学的検索および全身精査にて, 左精索原発胎児型横紋筋肉腫, 多発性肺転移 (Intergroup Rhabdomyosarcoma Study Group IV) と診断となり, エトポシド (VP-16), シスプラチン (CDDP), イフォスファミド (IFO) による全身化学療法 (VIP療法) を施行. IFOが原因と思われるてんかん様発作を呈したが, ジアゼパムの投与にて軽快した. 我々が調べ得た限り本邦におけるIFOによるてんかん様発作の報告は殆どない. 一方VIP療法2コース目終了後肺転移巣はCRとなった. IFOは横紋筋肉腫に有効である可能性があるが, 様々な神経系の副作用を来しうることを念頭におかなければならない.

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