膀胱腫瘍の治療成績

  • 鈴木 和雄
    日本泌尿器科学会東海地方会腫瘍登録委員会
  • 小幡 浩司
    日本泌尿器科学会東海地方会腫瘍登録委員会
  • 深津 英捷
    日本泌尿器科学会東海地方会腫瘍登録委員会
  • 大串 典雅
    日本泌尿器科学会東海地方会腫瘍登録委員会
  • 置塩 則彦
    日本泌尿器科学会東海地方会腫瘍登録委員会
  • 栃木 宏水
    日本泌尿器科学会東海地方会腫瘍登録委員会
  • 酒井 俊助
    日本泌尿器科学会東海地方会腫瘍登録委員会
  • 篠田 正幸
    日本泌尿器科学会東海地方会腫瘍登録委員会
  • 牛山 知己
    日本泌尿器科学会東海地方会腫瘍登録委員会
  • 高士 宗久
    日本泌尿器科学会東海地方会腫瘍登録委員会

書誌事項

タイトル別名
  • SURVIVAL RATE OF BLADDER TUMORS
  • An Analysis of 2304 Patients with Bladder Tumors in the Tokai Urological Cancer Registry
  • 東海地方会泌尿器腫瘍登録2,304例の検討

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抄録

1980年から1986年の7年間に東海地方会泌尿器腫瘍登録に登録された膀胱腫瘍2,304例について主に治療成績を中心に検討を行った.<br>膀胱腫瘍全体の5年相対 (実測) 生存率は73.8% (61.9%) であった. 深達度別ではTa; 101.9% (88.0%), T1; 87.6% (75.3%), T2; 57.9% (47.8%), T3; 33.7% (28.2%), T4; 6.1% (5.0%) であった. 組織型・異型度別ではG1; 93.7% (78.8%), G2; 87.2% (74.1%), G3; 47.3% (38.9%) となり, 移行上皮癌以外の膀胱悪性腫瘍は48.9% (42.4%), 複数組織型の混在した腫瘍は48.8% (41.3%) となっている. T2, G3以上で明らかに生存率は低下した. 移行上皮癌以外の膀胱悪性腫瘍および複数組織型の混在した腫瘍は移行上皮癌 grade 3とほぼ同様の結果であった. TUR施行症例の5年相対 (実測) 生存率は98.1% (82.2%) であった. 深達度別ではTa; 103.9% (89.7%), T1; 96.0% (82.6%), T2; 61.1% (49.1%), 異型度別ではG1; 102.2% (86.6%), G2; 104.3% (88.3%), G3; 56.9% (48.3%) であり, T1, G2以下がTURの適応と思われた. 膀胱全摘施行症例の5年相対 (実測) 生存率は62.4% (52.3%) であった. 深達度別ではTa; 102.3% (90.6%), T1; 77.8% (68.2%), T2; 56.3% (47.9%), T3; 41.8% (34.9%), T4; 15.2% (13.1%), 異型度別ではG1; 96.9% (80.9%), G2; 63.6% (55.7%), G3; 55.4% (47.1%) となっている. 進行癌症例の相対(実測)生存率は3年5.3% (4.8%), 5年0.87% (0.73%) と極めて予後不良であった.

収録刊行物

被引用文献 (3)*注記

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