前立腺癌患者のα型インターフェロン産生能に関する研究

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  • INTERFERON-ALPHA PRODUCING CAPACITIES IN PROSTATIC CANCER PATIENTS

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抄録

全血を用いたIFN産生能測定法を用いて, 47例の前立腺癌患者のα型IFN産生能を測定した. 前立腺癌患者のα型IFN産生能 (平均3,657IU/ml) は, 50歳以上の男子健常者のそれ (平均4,988IU/ml) と比較して有意に (p<0.005) 低下していた.<br>Stage とIFN産生能との関係は, Stage D の患者のα型IFN産生能は, Stage A, BおよびCの患者のそれと比較して低下していた. Grade については, 組織型が未分化になるにつれα型IFN産生能は低下する傾向がみられた. また一般に, IFN産生能が低下している症例では予後不良であり, stage, grade をそろえた症例に限っても, 同様の結果が得られた. α型IFN産生能は, 前立腺癌患者の予後を決定する因子のひとつなのではないかと考えられた.

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