マウス膀胱癌 (MBT-2) 皮下移植腫瘍に対する高エネルギー水中衝撃波と抗癌剤併用療法

• 鈴木 謙一

  東北大学医学部泌尿器科

• 折笠 精一

  東北大学医学部泌尿器科

• 星 宣次

  東北大学医学部泌尿器科

• 吉川 和行

  東北大学医学部泌尿器科

• 斉藤 誠一

  東北大学医学部泌尿器科

• 大山 力

  東北大学医学部泌尿器科

• 佐藤 信

  東北大学医学部泌尿器科

• 川村 貞文

  東北大学医学部泌尿器科

書誌事項

タイトル別名

• COMBINATION THERAPY OF HIGH ENERGY UNDER WATER SHOCK WAVES AND ANTICANCER DRUGS FOR SUBCUTANEOUS MURINE BLADDER CANCER (MBT-2)

抄録

マウス膀胱癌 (MBT-2) を皮下に移植し, 高エネルギー水中衝撃波 (HESW) と抗癌剤を併用して治療効果を検討した. HESWの発生源に piezoceramics, 焦点部最大圧力100MPaで1,000発照射した. 治療は1群を除き1回のみ行った. 抗癌剤との併用は, pirarubicin (THP) (5mg/kg) あるいは carboplatin (CBDCA) (40mg/kg) をそれぞれ腹腔内投与15分後にHESWを単独群と同じ条件で照射した.<br>照射直後には腫瘍内に著しい出血が出現し, 1日後には癌細胞の崩壊がみられはじめ, 3日後には境界明瞭な広範囲の壊死が生じた. 治療時腫瘍体積<10mm³では, 14日後の腫瘍相対増殖率はHESWを照射した群が無治療群に比べて平均値で約1/2の値を示したが, 統計学的有意差を認めなかった. 治療時腫瘍体積10～35mm³の14日後の腫瘍相対増殖率は, CBDCAとHESW併用を1回施行群と1週後に2回施行した群で有意な腫瘍増殖抑制効果が認められた. HESW単独群, THP単独群, CBDCA単独群, THPとHESW併用群では有意な増殖抑制はみられなかった. 累積生存率は, CBDCAとHESW1回併用群と2回併用群においてのみ有意に高く認められた. 治療後死亡したマウスの転移は肺のみにみられ, 出現頻度はHESWを用いた群と用いない群で差はみられなかった.

収録刊行物

• 日本泌尿器科学会雑誌

  日本泌尿器科学会雑誌 85 (10), 1464-1473, 1994

  一般社団法人 日本泌尿器科学会

キーワード

• 高エネルギー水中衝撃波
• 抗癌剤
• マウス膀胱癌 (MBT-2)

詳細情報

• CRID: 1390001205055589632
• NII論文ID: 110003087696
• NII書誌ID: AN00196577
• DOI: 10.5980/jpnjurol1989.85.1464
• ISSN: 18847110
• ISSN: 00215287
• PubMed: 7990295
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/1995087969
• データソース種別:
  • JaLC
  • Crossref
  • PubMed
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可