内分泌療法不応前立腺癌に対するCDDP, IFM併用療法

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  • COMBINATION CHEMOTHERAPY WITH CIS-PLATINUM AND IFOSFAMIDE FOR HORMONE UNRESPONSIVE PROSTATE CANCER

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抄録

(目的) 再燃前立腺癌に対して現在のところ有効な治療法はない. そこで我々は内分泌療法不応性前立腺癌に対してシスプラチナム, イフォスファミド併用療法の有効性と安全性を検討した.<br>(方法) 内分泌療法不応性前立腺癌に対してシスプラチンを治療第1日に70mg/m2静脈内投与, イフォスファミドを治療第1日から第5日に1.2g/m2/日を静脈内投与し4週毎に繰返した.<br>(結果) 27例の内分泌療法不応性前立腺癌が登録された. 27例中7例 (26%) に部分寛解 (PR), 10例 (37%) に不変 (ST) を認めた. PR 7例の効果持続期間は6から49ヵ月, 中央値16ヵ月, PR+ST 17例の効果持続期間は3から36ヵ月, 中央値10ヵ月であった. 自覚症状の改善が11例 (41%) に認められた. 全症例の生存期間は4から89ヵ月で, 3年生存率36%, 5年生存率24%, 50%生存期間23ヵ月であった. 副作用は殆どが軽度から中等度で, 貧血 (96%), 白血球減少 (89%), 食欲不振 (81%), 脱毛 (67%), 血小板減少 (44%), 血尿 (38%), 腎機能障害 (19%), 肝機能障害 (7%) が認められた. 重篤な副作用が2例に認められ, 1例は急性腎不全, もう1例はエンドトキシンショックであった.<br>(結論) シスプラチン, イフォスファミド併用化学療法は, 内分泌療法不応性前立腺癌に対して有効であり, 考慮してよい治療法と考えられた.

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