膀胱尿道前立腺のα<sub>1</sub>受容体のサブタイプに関する研究

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タイトル別名
  • SUBTYPES OF α<sub>1</sub>-ADRENOCEPTORS IN URINARY BLADDER AND URETHRAL SMOOTH MUSCLE AND PROSTATIC ADENOMA
  • SUBTYPES OF ^|^alpha;1-ADRENOCEPTORS IN URINARY BLADDER AND URETHRAL SMOOTH MUSCLE AND PROSTATIC ADENOMA

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抄録

α1受容体は, 競合阻害薬やアルキル化剤の chloroethyclonidine (CEC) を用いて2つのサブタイプ (α1Aとα1B) が区別されている. CECに影響されないサブタイプ (α1A) は選択的に平滑筋の細胞膜のCaチャンネルを通過するCa2+の流入を高めることが知られている. そこで, 私達は phenylephrine により惹起されたヒト前立腺腫, ウサギ大動脈, 膀胱, 尿道平滑筋の収縮に対するWB4101, CEC, verapamil の効果を調べ, それらの組織のα1受容体のサブタイプを検討した. WB4101の前処置により, ヒト前立腺腫, ウサギ大動脈, 膀胱, 尿道平滑筋の phenylephrine による dose response curve (DRC) は著明に右方へ変位し, verapamil 投与により最大収縮は著明に抑制された. CECはヒト前立腺腫の phenylephrine によるDRCだけを右方へ変位し, 他のDRCには有意に影響しなかった. WB4101に対するpA2はヒト前立腺腫において他の組織よりも有意に小さかった. これらの事実から, α1受容体を介する収縮機能にはヒト前立腺腫ではα1A1Bの両方のサブタイプが, ウサギ大動脈, 膀胱, 尿道ではα1Aのみが関与していることが推察された.

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