植樹帯による減音効果 : 実在する植樹帯の挿入損失

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タイトル別名
  • Noise reductions by planting belts : Insertion losses by real belts
  • ショクジュタイ ニ ヨル ゲンオン コウカ ジツザイスル ショクジュタイ ノ

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抄録

公園等の植樹帯と更地に実験的に植栽した植樹帯の減音効果を挿入損失(音圧レベル差)として詳細に求めている。植樹帯は基本的にローパスフィルタであり、約1〜2kHz以下では減音効果をほとんど示さず、それ以上の高音域では植樹帯の散乱効果により挿入損失は周波数と共に大きくなる。散乱効果は植樹帯の葉量あるいは幅の増大と共に強くなる。1kHz前後の中音域において見かけの増幅が認められる。これは植樹帯が無い場合に生じる地表面による過剰減衰が植樹帯の散乱効果で妨げられ、挿入損失として求めるときに見かけの増幅現象となると考えられる。植樹帯の散乱効果を強めることは減音効果を増大すると同時に、強く過剰減衰をも妨げるため、1kHz前後での見かけの増幅も大きくなる。

収録刊行物

  • 日本音響学会誌

    日本音響学会誌 47 (10), 729-737, 1991

    一般社団法人 日本音響学会

被引用文献 (8)*注記

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