傾角30°のバイクリスタル接合を用いた高温超伝導SQUIDの高性能化

  • 美濃谷 直志
    九州大学大学院システム情報科学研究科 電子デバイス工学専攻
  • 川上 覚
    九州大学大学院システム情報科学研究科 電子デバイス工学専攻
  • 円福 敬二
    九州大学大学院システム情報科学研究科 電子デバイス工学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • Performance of High Tc dc SQUID Utilizing a Bicrystal Junction with a 30° Misorientation Angle

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抄録

傾角30゜のバイクリスタル基板を用いて高温超伝導SQUIDを製作した。T=77Kにおける傾角30゜のバイクリスタル接合の特性は接合幅W=2μmで大きな抵抗(R_s=10Ω)、高いI_oR_s積(I_oR_s=250μV)を示した。また、この特性は今回製作した17個の素子で再現性良く得ることができた。SQUIDの変調電圧では、インダクタンスがL_s=60pH、100pH、160pHでそれぞれΔV=85μV、50μV、20μVと非常に大きな変調電圧が得られた。雑音特性ではL_s=60pHのSQUIDでΦ_n=6μΦ_o/Hz^<1/2>(白色雑音領域)、f=1HzではΦ_n=110μ_o/Hz^<1/2>であった。そして、f=1Hzでの1/f雑音から求められる臨界電流の揺らぎの割合はδI_o/I_o=1.7×10^<-4>であった。この値は従来の傾角で報告されている値と同じであり、傾角に依存しないことがわかった。以上の結果は傾角30゜のバイクリスタル接合がSQIDの高性能化に有効であることを示している。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1572543027268587904
  • NII論文ID
    110003187341
  • NII書誌ID
    AN10012885
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • CiNii Articles

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