プロセッサの共有とタスクの実行中断に基づいたフォールトトレラントスケジュール法の提案

  • 森 真佐也
    大阪大学 大学院基礎工学研究科 情報数理系
  • 土屋 達弘
    大阪大学 大学院基礎工学研究科 情報数理系
  • 菊野 亨
    大阪大学 大学院基礎工学研究科 情報数理系

書誌事項

タイトル別名
  • Scheduling Backup Tasks for Fault-Tolerance in Real-Time Multiprocessor Systems

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抄録

リアルタイムシステムをマルチプロセッサ上に実現する場合,プロセッサの故障に関わらずタスクが時間制約を満たして完了することを保証するフォールトトトレランス機構の導入が強く要求される.このための典型的な方法に,各タスクT_iのバックアップタスクT`_iを予めスケジュールしておき,プロセッサの故障によりタスクT_iの実行が妨げられた場合にT`_iを実行させる方法がある.この方法は故障を検出した場合にのみバックアップを実行するために少ないプロセッサ数で実現可能である反面,時間制約が緩い場合にしか適用できないという問題がある.本稿ではこの問題を解決するため,時間制約が厳しい場合にバックアップT`_iをタスクT_iと並行に実行することを許し,故障が起こらずタスクT_iの実行が完了した場合,その時点でバックアップT`_iの実行を強制終了する方法を提案する.更に,異なるバックアップタスクT`_i,T`_jの間でのプロセッサ共有(オーバローディング)を行ったヒューリスティックアルゴリズムを開発し,タスクが動的に到着する場合を仮定してその実験的評価を行なった.シミュレーション実験の結果,提案するヒューリスティックアルゴリズムによって大幅にタスクの棄却率を低下させることが分かった.

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参考文献 (10)*注記

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1570572702484880128
  • NII論文ID
    110003276827
  • NII書誌ID
    AN10013287
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • CiNii Articles

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