能動騒音制御中に帰還制御フィルタ係数を更新する方法

書誌事項

タイトル別名
  • A Method to Update the Coefficients of the Feedback Control Filter under Active Noise Control

この論文をさがす

抄録

能動騒音制御装置では一般に, その起動に先だってスピーカから白色雑音を送出して帰還系のインパルス応答を推定し, その推定結果を係数として帰還制御フィルタに与えて固定する処理が実行される.しかし, 実際にはそのインパルス応答が装置起動後に変化することは十分に想定される.その変化は帰還制御フィルタの係数との差を広げ, 騒音制御フィルタ係数の更新動作を不安定にする.そのために従来より, 騒音制御中にも帰還系のインパルス応答を観測し, 帰還制御フィルタの係数を更新する方法の重要性が指摘されている.本論文では帰還制御フィルタあるいは騒音制御フィルタに異なる二組の係数を与えて生じる帰還成分のそれぞれについて線形予測分析を適用し, その分析終了後に残る二組の予測フィルタの係数をもとに連立方程式を構成して帰還制御フィルタの係数を算定する方法を提案する.加えて, この連立方程式をシステム同定の技法を適用して解く方法を紹介する.本手法によれば, 騒音制御中にも白色雑音を送出することなく, 帰還制御フィルタの係数を更新することができる.

収録刊行物

被引用文献 (1)*注記

もっと見る

参考文献 (11)*注記

もっと見る

詳細情報

  • CRID
    1570291227478203136
  • NII論文ID
    110003284866
  • NII書誌ID
    AN10164817
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • CiNii Articles

問題の指摘

ページトップへ