学際研究遂行の障害と知識の統合 : 異分野コミュニケーション障害を中心として Difficulties in Interdisciplinary Research and Integration of Knowledge

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抄録

科学・技術と社会との接点において、各専門分野の個別知識に留まらず、複数の専門分野の個別の知識を統合して、実践的課題を解決する学際研究がのぞまれている。このような学際的研究の場面において、専門分野が異なると、相互の意志疎通が困難となり、学際研究遂行がうまくいかないことがよく見受けられる。これは、学問間の異文化摩擦であると考えられる。本稿では、このような摩擦の生じる理由として、並立共存する多くの専門分野における科学知識産出プロセスに注目し、その産出の際問題となる基準(その分野においてオリジナルな知識として承認される暗黙の前提)や妥当性要求の方向が、各分野の共同体ごとに異なっている点を挙げる。この視点のもとに、学際研究遂行時の障害の理由を分析し、知識の統合の方策についてのべる。まず学際研究をその出力の無いようにしたがって3つのタイプに分類した。次に、科学研究を妥当性要求の方向に従って分類する軸を示し、それを用いて学際研究遂行時の分野別コミュニケーション障害をのりこえ知識を統合する方策について考察する。そのさい、科学研究の妥当性の方向(分類軸)ごとにどのように知識が組み合わさるかを示し、そしてその組み合わせによる学問の発展の可能性についてのべる。

The aim of the present work is to analyze the difficulties encountered in interdisciplinary researches, and to present a perspective, according to the analysis, on the expected integration of knowledge obtained in individual disciplines. Communities publishing journals, rather than disciplines in general, were regarded as research units that have particular criteria of "validity" or "scientific soundness" of a research. Interdisciplinary research was classified into three types according to the characteristics of their output. Causes of communications problems arising in each type of research were then discussed in terms of differences in the validity criteria. Based on the conclusions of this analysis, perstective of knowledge integration is presented for each type of research.

収録刊行物

  • 研究 技術 計画

    研究 技術 計画 10(1_2), 73-83, 1996

    研究・イノベーション学会

参考文献:  23件中 1-23件 を表示

被引用文献:  4件中 1-4件 を表示

各種コード

  • NII論文ID(NAID)
    110003775478
  • NII書誌ID(NCID)
    AN1030142X
  • 本文言語コード
    JPN
  • 資料種別
    ART
  • ISSN
    0914-7020
  • NDL 記事登録ID
    4036123
  • NDL 雑誌分類
    ZM1(科学技術--科学技術一般)
  • NDL 請求記号
    Z14-1368
  • データ提供元
    CJP書誌  CJP引用  NDL  NII-ELS  J-STAGE 
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