牛およびその他の草食獣糞から発生する蠅類に関する研究 : I. 日本産ミドリハナバエ属の終令幼虫について

書誌事項

タイトル別名
  • Studies on the flies occurring from the excrement of pasturing cattle and other herbivorous animals : 1. On the 3rd stage larvae of the genus Orthellia R.-D. of Japan (Diptera, Muscidae, Muscinae)
  • 牛およびその他の草食獣糞から発生する蠅類に関する研究-1-日本産ミドリハナバエ属の終令幼虫について〔英文〕
  • ウシ オヨビ ソノタ ノ ソウショク ジュウ フン カラ ハッセイ スル ハエルイ ニ カンスル ケンキュウ 1 ニホンサン ミドリハナバエゾク ノ シュウレイ ヨウチュウ ニ ツイテ エイブン

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抄録

日本産ミドリハナバエ属については, 加納・篠永(1967), 篠永・加納(1971)が成虫5種を記載しているほか, 篠永ら(1972)がキタミドリハナバエO. caesarionを北海道から日本新記録種として報告している。わが国では, 本属の幼虫はすべて牛その他の大形草食獣糞より発生するが, とくに放牧場の牛糞からの発生が多い。しかし, 沖繩の石垣, 西表島などでは, 水牛糞がおもな発生源である。本属の幼虫の形態については, 日本では石島(1967がミドリハナバエO. coeruleaの3令幼虫を記録しているのみである。著者らは, 野外で採集した雌成虫を新鮮な牛糞と砂糖水を与えて飼育し, 産卵させて3令幼虫をえた。図と記載のごとく, ミドリハナバエ属の幼虫は腹部第12節に特徴があり, そのうちでもanal plateとanal, subanal, postanal, extra-anal papillaeなどの有無, 形態とその組合せなどは種の特徴として重要でありこれらによって種の同定も可能である。

収録刊行物

  • 衛生動物

    衛生動物 24 (1), 57-63, 1973

    日本衛生動物学会

被引用文献 (1)*注記

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