ヒトスジシマカ Aedes albopictus の生態知見

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タイトル別名
  • Some knowledge on the biology of Aedes albopictus Skuse
  • ヒトスジシマカ Aedes albopictus ノ セイタイ チケン

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抄録

ヒトスジシマカの生態, とくに, その産卵, 発育, 成虫の生存期間等を調査研究し(1965), 次のような成績をえた. 1) 野外から採集した吸血ずみの雌蚊は, 25℃で80%ぐらいまで, 正常に産卵した.これらは, 捕獲後3〜5日間に, 全卵の80%まで産卵した. 2) 1雌成虫あたりの平均産卵数は, 25℃の温度のもとで, 80個内外であつた. 3) 各ステイジの発育所要日数は, 20℃では, 卵8.1日, 幼虫10.2日, さなぎ5.9日計24.3日, 25℃では卵3.8日, 幼虫7.5日, さなぎ2.4日, 計13.7日となり, 30℃では, 卵3.8日, 幼虫5.9日, さなぎ2.3日計12.0日であつた.これらの成績から, 本種の発育零点は, 卵10°〜11℃幼虫9℃, さなぎ11.5°〜13.5℃, 全体を通すと9°〜10℃と推定された. 4) 成虫の25℃における生存日数は, 雌より雄の方が多少短かかつた.水のみを給与した場合は, 概して6〜7日, 砂糖水(20%)を給与した場合は, 21〜26日であつた.しかし, 飼育容器が適当であれば, いつそう生存日数が長びくものと思われる.

収録刊行物

  • 衛生動物

    衛生動物 17 (4), 232-235, 1966

    日本衛生動物学会

被引用文献 (3)*注記

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