新聞広告に基づく電気掃除機の基本機能の変遷 : 戦後日本における電気掃除機デザインの変遷過程に関する調査・研究(2)

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タイトル別名
  • Development about Basic Functions of Vacuum Cleaners based on Newspaper Advertisements : A Study on Design Development of Vacuum Cleaners in Postwar Japan (2)

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抄録

本稿は, 新聞広告を主たる資料として, 電気掃除機の基本機能である吸塵性能の, 変遷過程および開発・改善の方法について解析したものである。その結果明らかになったことは, 下記の通りである。1)1950年代の市場開拓前半期を経て, 60年代初頭から吸塵性能について種々の改善が試行され始めた。それが本格的に実施されたのは, 60年代半ば以降の普及・急成長期である。石油危機を契機に効率重視へと方向転換した後, 吸引力増強競争が再び始まる。その変遷は, 第1報で述べた時期区分に, ほほ対応している。2)吸塵性能は単に吸引力の増強に基づくだけでなく, 機能低下防止策によっても, もたらされている。そのように, 基本機能の改善方法に限定しても, 多種多様な手段がある。それはすべて特定部位改善の着眼点となる。さらにそれを異なる角度から抽象化し, (1)〈絶対値向上型〉〈相対値向上型〉(2)〈一石二鳥型〉〈連動型〉〈矛盾解消型〉(3)〈原因療法型〉〈対症療法型〉(4)〈付加型〉〈組み合わせ型〉(5)〈再生型〉という, 5類型の概念に整理した。

収録刊行物

  • デザイン学研究

    デザイン学研究 45 (5), 23-32, 1999

    一般社団法人 日本デザイン学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (23)*注記

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680386964736
  • NII論文ID
    110003825067
  • NII書誌ID
    AN00150292
  • DOI
    10.11247/jssdj.45.23
  • ISSN
    21865221
    09108173
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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