地下鉄6号線神田川河底部の凍結工法
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抄録
地下鉄6号線水道橋工区では, 掘削個所の湧水および漏水を完全に止めることが可能な凍結工法を採用した。このため周辺地盤は安定化するので, 施工はトンネル式とした。凍結区間は23 mであり, 土質は粘土, シルトおよび砂であった。施工場所の地下水流は, 薬品による調査と電気伝導度による調査を併用して測定した結果, 5.7~7.0 m/日の流速であった。凍結に対する地下水の限界流速は1.0 m/日以下と計算されたので, 凍結開始前に薬液注入(LW)で止水壁を施工した。実際の凍結運転は15か月を要したが, この間の有害な変形や凍土の減少をはかるためには, 施工順序を考慮するとともに真空引き排水を行なったのが有効であった。また凍土の一軸圧縮強さは, 供試体温度が-15℃の場合, シルト質粘土で40 kg/cm^2,砂で100 kg/cm^2であった。以上の結果, 地下水流の影響もなく, 凍土膨張量も最大2 cm程度であった。
収録刊行物
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- 土質工学会論文報告集
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土質工学会論文報告集 14 (2), viii-, 1974-06-15
土質工学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1542543045141436288
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- NII論文ID
- 110003913340
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- NII書誌ID
- AN00173174
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- NDL-Digital
- CiNii Articles